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転院先の遠方病院で3ヶ月ちょい入院してかかった親滞在総費用

NomadismLife

息子トラは2歳になる直前にセカンドオピニオンを受け、自宅から3県隣りにある病院へ転院していた。

転院してからとういもの、その病院で何度か入院やオペをしたのだが、この記事では3ヶ月と10日ほどの中期入院していた時にかかった親の滞在費用について書く。

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息子トラが気管切開することになった理由

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この記事の時の入院である。

1ヶ月半ホテル暮らし

息子トラが集中治療室に入院しているあいだ、私はずっとホテル暮らしをしていた。

集中治療室の面会時間は9:00~9:10の10分間と12:00~20:00で、集中治療室で泊まり込みでの付き添い入院は不可だった。

田舎ではあるものの新幹線が停まる駅なので駅周辺にはビジネスホテルがたくさんある。

当日や直前の予約であれば、そこそこちゃんとしたホテルでも1泊4,000円~5,000円くらいで泊まれる。

田舎バンザイだが、毎日1番安そうな素泊まりプランのホテルを探して予約するという作業は面倒だった。

毎朝駅前からバスに乗り、約30分ほどかけて休むことなく毎日病院へ通った。

9時からのたった10分の面会が終わった後は午後の面会までひたすら暇である。

バス代も往復700円くらいかかるので食事を節約しても1日7,000円程かかる。

集中治療室に入院中は基本的にずっとホテル暮らしだった。

医師からの突然の依頼で院内にある仮泊室で泊まった時は、予約していたホテル代はパーになった。

集中治療室には1ヶ月半いたので、45日✕7,000円で31万5,000円が私のホテル代と食費で飛んだことになる。

更に、元の予定では2週間ほどで退院だったので、9月末~10月上旬に着られる薄手の服しか持参していなかった。

結局退院したのが1月だったため、冬服も現地調達しなくてはならずニットやダウン・ムートンブーツなどを買うはめになった。

エクソシストが必要なウサギの家

実はその病院には長期入院の子の親専用宿泊施設がある。

病院敷地内にある1泊1,000円で貸し出されているその格安施設、その実体はスタッフの旧宿舎(団地みたいなアパート)で恐ろしいほどにボロい。

「○○の家」という名前だった(○○は動物の名前)のだが、名前を出すとかわいそうなので仮に「ウサギの家」とでもしておこう。

ボロい建物には慣れているが、キレイに清掃されていない物件は大の苦手である。

そう。

ボロいことより汚いのがどうしても我慢できなかった。

私の祖母宅は増築しているものの、築70年くらい経っている古い部分も綺麗好きでマメな性格の祖母(90歳超え)のおかげでとてもキレイで居心地がいい。

夫の実家にある築100年以上の古民家もそうだ。

とにかく、汚部屋が大の苦手なのだ。

さらに、私の大嫌いな蜘蛛&蜘蛛の巣がいたる所にある「ウサギの家」は、家の中に入るまでがまず地獄だった。

もはや「地獄の家」だ。

入院したのは9月下旬。

そう。虫が1番偉そうにふんぞり返る時期である。

蜘蛛は私がこの世で1番嫌いな存在なのだ。

ゴキブリのほうがまだ可愛い。

あんなものはコオロギの類だ。ちょっと黒光りが過ぎる程度じゃないか。

だが蜘蛛はどうだろう。

ハロウィンには必ず描かれる主要キャラだ。

ホラーのメインキャラだ。

なにがハッピーハロウィーンだよ。アダムスファミリーめ。

エクソシスト呼ぶぞ。

10分ほど「どうしようどうしよう」と半泣きでウロウロしたあと、頭をかがめ「地獄の家」共用廊下に大量に張られた蜘蛛の巣にひっかからないよう猛ダッシュで家の中に入った。

想像してみて欲しい。

遠目から見たら「あのババアなにしてんだ?」という姿である。

見たら周りの人には見えていないこの世ならざる存在と対峙している織田無道のよう見えるが、近づけば頭上に張られた蜘蛛の巣に1人怯えているただのアラサーババアだということが分かる。

入室に成功しても玄関ドアのスキマから虫が入り込んできてるしエアコンは清掃されておらず変な臭いがするしで、集中治療室に入っている息子トラより先に私のメンタルが陥落するのは目に見えていた。

ウサギ的癒やし要素が全くない家、それが「ウサギの家」だった。

部屋の真ん中で体操座りして震えながら夜が明け、

息子トラがICUシンドロームになる前に私がウサギの家シンドロームになった。

自分で掃除すればいいじゃないかと思うだろう。

もちろん必死で掃除した。

だが掃除機そのものがまた汚いし、なによりまともにホコリを吸いこまないのだ。

いつの時代に買ったのかな?という掃除機。もちろん吸込口が回転することもない。

吸い込む気がない掃除機が完備されている家、それがウサギの家だ。

我が子の面会が終わり「ウサギの家」に戻っていく他のママさんを見ては「ガチ勇者だ、、、」と心の中で称えていた。

少し仲良くなったママさんにウサギの家が嫌じゃないか聞いたら、「多少気になるけど安いからいいかなぁって。」

「いいかなぁって」と軽くルンルンな感じで答えが返ってきたときの衝撃たるや。

しかも「多少」って!

バカにしていたとかではない。

平気なのが本気で羨ましかった。

蜘蛛と汚いのに耐えられないというだけで、私は人生の80%を損していると心から思っている。

ついでにお金も損している。無駄に30万円ホテル代で消えたのだ。

人生をもっと楽しみたいと思い、蜘蛛嫌いを克服するための荒療治として蜘蛛をダイレクトタッチするという行動を起こそうとしたこともある。

克服できたのは、主である蜘蛛がいない蜘蛛の巣だけだった。

しかも糸が一本だけのやつ。

それでも「ヒィィィぃ!!!」となる。克服できとらんじゃないか。

「地獄の家」宿泊翌日、都内で働く夫マスオに半泣きで電話をかけた私は唐突にこう言った。

「お願いします。ホテル暮らしさせて下さい。トラちゃんの前に私の命がもちません。」

マスオ「うわぁ・・・。なんだっていいよ、金はいくらでも好きなように使って。クレジットカードあるでしょ?好きなホテルに泊まりな。」

このときほどマスオのことを世界で1番頼りになる素晴らしいパートナーだと思ったことはない。

私のためにお金を使うことに喜びを覚える男と結婚して良かったと心から八百万の神に感謝した。

母子同室個室

ちなみに、その病院には有料個室といって1日5,000円くらいで入れる母子同室専用個室がある。

一般病棟で子供の付き添いをしたい場合はここに入室する以外に選択肢はない。

私立大学病院に比べたら安いほうだが、1泊2日したら2日と換算されて10,000円である。

この計算システムがケチすぎてボッタクリ個室と呼んでいた。

有料個室に入るとテレビ(もちろんカードは有料)もあるから子供にEテレを自由に見せてあげられるしトイレ・シャワーもあるし何より他者の目線もなく音も静かでゆったりできる。

子供のお世話は吸引もお薬も食事もトイレもお風呂も全て親がやることになるから看護師はラクになるのに、1泊2日で10,000円とるのだ。

我が家は集中治療室1ヶ月半以外の一般病棟1ヶ月半を全て有料個室で過ごしていたので約40日✕5,000円=20万円をボッタクリ個室に支払った。

そして食事は院内の売店でなるべく安く済ませていたものの(食堂は高い)、1日3食バッチリ食べていたので1500円は使っていたと思う。

ついでに、売店に売っていたトミカを頻繁に息子トラに買い与えていた。

40日✕1,500円=6万円(トミカ代のぞく)。

これまでの金額を合計すると、大体60万円だ。

夫が新幹線に乗って面会にきたときは、ホテル代は2人分になるし新幹線往復代もかかる。

最低でも5回くらいは面会にきていたので、新幹線代だけでも相当だ。

なんやかんや、親の滞在だけで100万円近くかかった。

だが、子供の側にいないという選択肢は我が家にはなかった。

赤ちゃんの頃から必ず付き添い入院をしてきた。

小学5年生になった今でもそう。

転院先の病院もフォローをお願いしている元の病院も、基本は「完全看護」で付き添いは必要のない病院だ(希望すれば医師の許可のもと付き添いOK)。

それでも私は他人に我が子を任せておくなんてことをしたくなかった。

夜寂しくて泣いてもママはいない。

看護師さんもあやしてはくれるが忙しい。

その寂しさがどれだけ子供にとって悲しくてツラいことなのか、「また明日くるね」といってママが去っていく姿を見る子供の気持ち・立場にたって考えただけで胸が張り裂けそうになる。

鋼のメンタル女

我が家は1人っ子だし、私は働いていないし、働かなくても済むくらい夫マスオが私の分も稼いでくれている。

それでいて私自身が超健康優良児で、メンタルもだいぶ鋼でできている。

メンタル激ヨワだと思って人生生きてきたが、多くの病児ママさんたちと話してきて仲良くなってきてすごくわかったのだ。

私は相当メンタルが強い(蜘蛛と汚さ以外)。

「完全看護」をお願いして子供と離れることで自分のための精神的休息を取る、という必要があまりない人間なのだ。

だから、付き添い入院を必ず希望してきた。

あるとき、同じくらいの期間入院していた別の子のママ(同じく遠方からの転院で付き添い入院中)が病棟の外へ出てエレベーターホールでベビーカーを押して散歩していた。

私もトラちゃんをお散歩させてあげたくて看護師長さんに聞いた。

「あのママさんみたく病棟外へ行ってもいいんですか?だったらうちもトラちゃん出してあげたいです。」

そして以下が看護師長からの返答である。

「○○ちゃんのお母さんは精神的にちょっとツラくなってきてるところがあるからアレは特別に許可してる行動なの。トラちゃんのママはそんなふうにならない大丈夫な人なのが分かるから!本当にごめんね!」

いや確かにメンタルふつうに大丈夫だけれども。

メンタル強き者にも平等に優しさを。ぜひ。

そんなこんなで、蜘蛛と汚部屋嫌いの人間が遠方の病院でほぼ完全付き添いをすると100万円くらいかかるよという話でした。

もちろん医療費控除なんてならない。完璧な自腹・持ち出しだ。

病院に支払った子供の入院費(治療費・入院着・おむつ代・病院食費)はまた別。

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ダー子

重症心疾患✕軽度知的障害✕発達障害グレーのハイブリッド男児育児中。できることなら楽しくラクに人生を歩みたい。転んだらだいたい転びっぱなし。夫1人。子1人。

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